和名・英名 |
ウミガラス Common Murre
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学 名 |
Uria aalge
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分 布 |
我が国では北海道天売島でのみ繁殖し、冬期間は本州中部以北の海上で見られる。
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計 測 |
全長 約43.5cm、嘴峰 41-46mm、翼長 200-221mm、ふ蹠 35-40mm
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食 性 |
イカナゴ、ギンポやカジカの仲間、カタクチイワシなどの魚類、端脚目、等脚目、イカ類など
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卵 数 |
1個
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卵 |
先が尖った洋ナシ型。個体によって卵の模様は様々で白、水色、青緑色、赤褐色などの地に黒の線斑や曲線などが散在する。
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その他 |
絶滅危惧種
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色や模様が個々多彩な卵
絶滅寸前 揺れ動く保護対策 誘引拠点を赤岩へ…
全長約43.5cmの海鳥。「オロロロ・・・」と聞こえる鳴き声からオロロン鳥とも呼ばれる。夏羽では雌雄ともに頭から喉、頸、背と肩羽および腰にかけての上面、尾は黒褐色で、胸から脇、腹、下尾筒にかけての下面は白い。脇には不明瞭な黒褐色の縦班がある。黒褐色の部分は、光の加減によってチョコレート色に見える。嘴は比較的長く先が尖っており、足は身体の後方についていていずれも黒色である。冬羽は白色部が腹部から喉にかけて、そして目の後方まで広がり、目から後方に1本の黒線がある。その他は夏羽に同じ。
陸上ではペンギンのように直立して立ち、ぎこちなくよちよちと歩く。海上で浮かぶときは比較的身体を高く保ち、嘴をやや上向きにすることが多い。飛翔時は小刻みに連続して羽ばたき、海面低く直線的に飛ぶのが一般的である。
赤岩対岸にまだ100羽の群がいた頃。この翌年、ここからウミガラスの姿が消えた(1982.5.31)
ウミガラスは、ユルリ・モユルリ島、松前小島など北海道の島嶼で繁殖していたが、天売島以外は姿を消してしまった。夏期は北海道の日本海側の繁殖地周辺で少数が見られる。冬期は北海道南部の海上から本州北部海上に少なくない。太平洋側は福島県以北、日本海側は能登半島以北の海上に分布するが、年によってはさらに南下する。我が国周辺ではサハリンや千島列島に大きな繁殖地があり、3月頃に繁殖地へ向かって大群で北上する個体を北海道周辺の海上で見ることができる。
断崖を飛び降りる巣立ち
ウミガラスの繁殖場所は、急峻な崖や険しい孤立眼などの岩棚で、我が国では天売島の限られた一部の場所で繁殖しているにすぎない。天売島におけるウミガラスの繁殖場所は崖の小さな裂け目や窪みで、ハシブトガラスやオオセグロカモメの攻撃を極端に受けにくい場所のみである。天敵に卵や雛を捕食され続けたそれ以外の繁殖場所から、コロニーが消滅してしまった。
カブト岩で巣立ちの日を迎えたウミガラスのヒナ(1985年頃)
ウミガラスは断崖の岩棚に巣材を用いずに直接1卵を産み落とす。卵の形は洋ナシ型で長径79-90.5mm、短径48-58.1mmであり、鶏卵よりも大きい。30〜33日間の抱卵を経て雛が誕生すると、雛へ給餌が1日に2〜5回行われるが、巣立ちが近くなると給餌回数が減ったり行われなくなったりする。孵化から21〜30日で成鳥の体重の約25%に当たる250g前後に成長し、巣立ちを迎える。まだ飛ぶことはできず、たいてい日没後に岩棚から海に向かって落ちるように飛び降りる。着地場所が岩場や海岸の石原であっても、落下のショックで負傷することはほとんどなく、下降後すぐに海を目指す。海に出た雛は、雄親から潜水行動や捕食行動を約2ヶ月にわたって学習してから一人立ちする。天売島では産卵は6月に行われ、雛は8月中旬までに巣立ちを終える。
激減、そしてデコイと音声装置の誘引作戦
天売島のウミガラスは1963年に8000羽が生息したとされるが、その後激減して1980年に553羽、そして1995年には20羽しか確認されていない。
屏風岩のデコイのなかで抱卵に入ったペア。一週間後にその姿は消えていた(08.6.17)
その主な原因として、1960年代から70年代にかけて島周辺で盛んだったサケ・マス流し網漁業による混獲で、おびただしい数が犠牲になったことがあげられる。
ウミガラスは水中で両翼を羽ばたかせながら横方向にも魚を追尾するため、海鳥の中で漁網にもっともかかりやすい特性を持っている。その後、増加した天敵のオオセグロカモメやハシブトガラスが、繁殖群が縮小したウミガラスの卵や雛を捕食しやすくなったことなどが考えられる。
ウミガラスの絶滅をくい止めるため、かつての繁殖岩にウミガラスの鳥模型(デコイ)を設置し、ウミガラスの鳴き声を流して誘因作戦を展開している。1994年に初めてデコイ設置場所である赤岩対岸のくぼみでウミガラスの繁殖を確認した。その後も同所では繁殖が続いたが、デコイや音声装置による誘引場所が環境省が事業主体となってから屏風岩に集中して行われるようになり、赤岩対岸では繁殖が途絶えた。
屏風岩への誘引はある程度できても、繁殖に入ったペアが卵やヒナを天敵に食われて繁殖失敗が続いた。2009年からは誘引場所を赤岩対岸に変更し、仕切り直しの保護作戦がはじまったが、天敵による捕食がこの場所でも起こり、繁殖失敗が続いている。
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